川戸 政角 さん

SAMURAIチームとして世界へ挑み、一勝に笑え

2015年fimbaクロアチア戦の様子
2015年fimbaクロアチア戦の様子

海外に挑戦したきっかけは何でしたか?

日本のJBA公式大会には年齢によるカテゴリーの都合上、50代以降の選手が活躍できる場がありません。私は60代の選手も活躍できる場を探し、海外で試合する道を選びました。

海外ならば75歳まで挑戦できるカテゴリーが存在します。海外に目を向けたことで、改めて戦い続けたいという目標が生まれました。WMG参加も、そんな新たな挑戦のなかのひとつでした。

WMGで印象に残っていることは何ですか?

WMGオークランド2017対戦後の集合写真
WMGオークランド2017対戦後の集合写真
受付の歓迎と、選手の多さに驚きました。交流のなかで、4年に1度のWMGのために、毎回貯金をして挑むパートナーを持つ人と話す機会もありました。それほどに特別な大会なのだと、改めて感じましたね。

そしてアメリカのチームと2回戦うことができました。日本で戦っていれば、アメリカのチームと当たるなんて夢のまた夢です。勝敗はもちろん大切ですが、経験として楽しかった印象のほうが大きいです。

海外に挑むチームは、普段どのように活動していますか?

私たち「SAMURAIシニアボーダーズ」は、全国からメンバーを募って結成しています。各チームで練習を重ね、実際に集まるのは年に1回程度。それでも現役時代活躍してきた面々がそろっていますし、65歳以上のカテゴリーでは日本一のチームではないでしょうか。

日本で初めて60代のチームを結成しただけでなく、現在は大会も運営しています。初開催から8年、現在は60歳以降の選手人口も徐々に増加してきました。

競技年齢を拡張する活動をしていらっしゃいますが、続けてみてどのように感じますか?

私の場合、現役時代はつらい思い出が多いんです。バスケットボールが心から楽しくなったのは、大人になってから。何歳でもコートに出れば本気ですが、終わったあとはすっきりとした気持ちで終われます。懇親会も楽しいですね。

年齢を重ねれば1歳の差はより大きくなっていきます。それでも、元気なうちは続けたい。そう思える競技に出会えて、幸せです。

今後の目標を教えてください。

国際大会でメダルを取ることです。10年間の戦績は6勝18敗1分という形ですが、ここまで挑戦してきた成果は残したいですね。

また、私はミニバスで指導をしていますが、子どもたちに生涯スポーツを続けることの楽しさを伝えています。海外試合の写真を見せると、子どもたちが喜んでくれますから。無理なくスポーツを続けていくこと。その楽しさを、「まだいこう」と挑み続ける姿で発信していきたいです。
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