大河原 正晴 さん

多様性を教えてくれた世界の友人にWMG2021関西で恩返しを

WMG出場での体験について教えてください。

第一に感じたのは、体格差ですね。アジア大会であればそこまで大きな差は開かないのですが、欧米の選手はケタ違いです。同年代でも身体的なパワーが強い相手に対して、どう挑むのか?ひとつ上のレベルに成長するためのきっかけをくれました。

2017年初参加したWMGオークランド大会は、元チャンピオンの強豪選手などとも対戦できました。シングルスでは惜しくも3位決定戦で敗れ4位、ダブルスではその経験をもとに戦術を変え、銅メダルを獲得しました。

海外の選手との試合でどのような発見がありましたか?

上手い”日本人選手は少なくありませんが、“強い”選手は国際大会のほうが出会えるでしょう。日本のバドミントンは美しいフォームを重視した戦い方が一般的です。そういった戦法が間違えているわけではありませんが、自分の強みを追求した独自のスタイルの選手には敵わない瞬間があります。

日本の正解は、世界の正解ではない。それを知ることで、今まで積み重ねてきた練習や常識の概念が壊されます。その発見は、非常に良い刺激になりますね。
2017年WMGオークランド大会で銅メダルを胸に記念写真
左 OPENクラス35+ダブルスパートナーの谷川俊昭選手と、右 観戦と応援のために帯同してくれた妻と一緒に
2017年WMGオークランド大会で銅メダルを胸に記念写真
左 OPENクラス35+ダブルスパートナーの谷川俊昭選手と、右 観戦と応援のために帯同してくれた妻と一緒に

現在は、ご自身が海外選手との交流を広げる活動もされているそうですね。

中国語ができるおかげで、中国のほかマレーシア、シンガポールなど様々な国で知人が増えています。特に台湾では、大会参加に伴う滞在中の衣食住などでお世話になった方も多く、思い出を語ればきりがありません。

ですから、世界の同志たちが日本旅行に来たときは「シューズだけ持っておいで」と呼びかけます。交流試合の架け橋となれることに喜びを感じつつ、日本各地でラケットやウェアの準備、練習場所、チーム、友人の紹介に大忙しになります。

WMG2021関西は、世界の仲間たちへの恩返しの場にもなるでしょう。「日本で国際大会があるから遊びにおいで」と言える機会をいただけて、とてもうれしいです。

今後の活動目標を教えてください。

生涯進化し続けることです。そのためには進化の源となる刺激が大切で、WMGもそのひとつだと考えています。また、指導者としても勉強を続け、それを実践し挑戦し続けることで、魅力と説得力を持ち続けたいと心がけております。

技術やパワーでナンバーワンを取る選手は限られます。しかし、どんな選手でも進化し続けて成長を重ねていけば、いつかその選手と成長曲線が重なる日がやってくるはずです。

まずはオンリーワンになる活動を続け、身体を維持しつつ、技術と戦術の研鑽を重ねれば、いずれ自分はナンバーワンになれる。そう信じて、これからもバドミントンを楽しんでいきたいです。
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